2011年度(第84回)アカデミー賞:本年度より作品賞ノミネート数は変動的に! 

アカデミー賞作品賞部門はここ2年間10作品がノミネートされるようになっていました(2009年度より10作品がノミネートされるように変更)が、これが早くも規定変更と相成りました。 

本年度より「作品賞ノミネート数は5~10作品(=最少で5作品、最多で10作品)」と変動的になります。つまり、年によってノミネート数が変わるということです。 10作品ノミネートは数的に多過ぎるという批判はずっとあったし、それで規則を修正してきたということでしょうか。

アカデミー会員が作品賞へ投票する際には、自分が良いと思う順に順位をつけて投票します。 例えば「第一位作品は『ウィンターズ・ボーン』、第二位作品は『トゥルー・グリット』」といった具合に。 それによって作品ごとに「第一位票の獲得パーセンテージ」が出ます。(これは公表はされません。) 映画芸術科学アカデミーの調査によると、これまでの最多得票作品における第一位票獲得率は平均20.5%だそうです。

映画芸術科学アカデミーは、これらの結果を分析し「候補に挙がるためには最低でも5.0%以上の第1位票が必要」と判断し、そして今年度よりこの基準を満たした作品がノミネートされることになるようです。

会員が第一位に指名した率5.0%以上の作品がノミネートされてくる、ということで、アカデミー会員の好みが特定の作品に集中すればノミネート数は少なくなるし、好みがバラけ分散すればノミネート数が増える可能性が高くなる、ということですね。


また、長編アニメーション映画賞部門、視覚効果賞部門、ドキュメンタリー映画賞部門の規定も変更になりました。

長編アニメーション映画賞部門は、今まで「エントリー作品数が16作品以上の場合はノミネートが5作品、16作品未満の場合はノミネートが3作品」とされていました。それが以下の通りに変更になります。

出品作が
 エントリー作品数が 8~12作品の場合は 2~3作品がノミネート
 エントリー作品数が 13~15作品の場合は 4作品がノミネート
 エントリー作品数が 16作品以上の場合は 5作品がノミネート

エントリー作品数によって細分化されました。


視覚効果賞部門は、最終審査に進む作品数が現在7作品ですが10作品へ拡大されることになりました。 ただし、最終的にノミネートされる作品数(現在5作品)には変更はありません。


ドキュメンタリー映画賞部門と短編ドキュメンタリー映画賞部門はエントリー資格の見直しがなされました。(エントリー資格を得ることが出来る期間を拡大。これは今年度のみの変更のようです。)

【参照】
映画芸術科学アカデミー 公式サイト内
Academy Builds Surprise Into Best Picture Rules



年によってノミネート数が変わる、というのがねえ…面白い。(ノミネート発表日当日までノミネート数は当然明かされず不明のまま、だそうです。) ノミネート予想は「今年はいくつノミネートされるのか?」というノミネート数予想が加わるわけですからさらに難しく、逆にその分楽しくなります。

それにしても映画芸術科学アカデミーはアグレッシヴです。作品賞という最高主要部門の規定をこれだけ短期間で何度も変えてくるとは…。 "見直して欲しい度"では最高値の部門「外国語映画賞」はなかなか変わりませんね。 あと、作曲賞部門や主題歌賞部門も個人的には見直して欲しいと思うのですけれどもね。



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