アカデミー賞|アカデミー会員のうち約6%の会員は作品賞ノミネート作品を鑑賞していない|「ハリウッド・レポーター」誌による

The Hollywood Reporter  2015年02月19日付け記事
(元記事は「ハリウッド・レポーター」誌 2月27日発売号掲載の記事)
Exclusive Oscar Voters Poll: Nearly 6 Percent Didn't Watch Best Picture Nominees(アカデミー会員への独占世論調査|6%ちかくの会員はアカデミー賞作品賞ノミネート作を鑑賞していない)




質問:アカデミー賞作品賞ノミネート作品をどのような方法で鑑賞しましたか?

● スクリーナーで見た …… 56% ※ 8作品それぞれに関する回答の平均値に基づく。
スクリーナー(Screener) …… 試写用の本編映像。DVDやブルーレイで映画配給会社より配布される。

● 一般の映画館で見た …… 20.5%

● 試写室(または試写会)で見た …… 18%

● 候補作品は見ていない …… 5.5%

なお、「規則に従い、鑑賞し終わったスクリーナーを返却もしくは破棄をしている」という人は全体の4%のみ。


正直というべきか厚顔無恥というべきか、ヌケヌケと「ノミネート作は全然見てません」と答えるとは(笑)。 (回答者たちが事実を返答していると仮定して)一応94.5%は候補作を見ているということで、全体の9割を超えていればまぁいいんじゃない。一番問題とされているのは受賞時の投票ではなく、ノミネートのための投票時の段階でアカデミー会員たちがたくさんの映画を見ないまま賞レース候補と言われ批評家の評価の高い作品だけ見て投票してしまう(もしくは、評価の高い作品すら見ずに投票してしまう)、ということ。(作品賞部門はノミネーション時もアカデミー会員の全員投票。) 映画業界に携わっているアカデミー会員が映画を見ていないのではないか?(サプライズ入賞が起きにくいのは「批評家が褒めているのだからまぁこの作品は出来は良いんだろう」という憶測のみで投票し自分自身で良し悪しを判断しないからではないか?)という疑いの目を向けられています。

昨年度『ゼロ・グラビティ』が『それでも夜は明ける』に負けたのは会員たちがスクリーナーで候補作を見ることが多くなっていて『ゼロ・グラビティ』も映画館で見ていなかったからではないか、という説がありましたが、確かにこの調査結果を見ると確かにそうだったのかもしれません。これからどんどんと”映画館鑑賞向きの作品”が不利になってくるのでは?と言われていますが、そういう傾向はあるのかも。




共通テーマ:映画

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。