「クランクイン!」の記事より|「意外な作品が受賞する可能性も!? 大逆転狙えるアカデミー賞の投票システム」

アカデミー賞関連の記事で最も有意義な記事ではないかと思います。全文を読んでみるとタメになりますよ、きっと。 日本の映画ポータルサイトは、(その存在意義などとっくの昔に失っている)ラジー賞のことなんて放っておいて、こういう内容の記事やインディペンデント・スピリット賞の結果を載せるべきじゃないのかなあ。



クランクイン!  2015年02月22日付け記事
意外な作品が受賞する可能性も!? 大逆転狙えるアカデミー賞の投票システム(文:猿渡由紀)
今年のアカデミー賞作品賞部門は、『6才のボクが、大人になるまで。』と『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』の大接戦。どちらが取ってもおかしくない状況だが、その鍵となる投票システムについては、意外に知られていない。 <中略> アカデミー賞の作品部門は、投票者が候補作の中から1本を選ぶシンプルな投票方法ではなく、良いと思う順に候補作に番号をつける方式を取っている。今年は候補作が8作品なので、1番から8番まで順番をつけるわけだ。票が出揃った段階で、1番の票の獲得数が最も少なかった作品は除外され、その作品に投票した投票者の2番の票が1番に変わる。どれか1作品が、全投票者の50%を獲得するまで、そのプロセスが繰り返されるというわけだ。自分が1番に選んだ作品が賞を取らなかったにしても、2番、3番に良いと思ったのはこれだ、という意思表示が投票の結果に反映されるのが、この方法の利点。 <中略> アカデミー賞の集計を行うプライスウォーターハウス・クーパーズの代表は、Los Angeles Times紙に対して、「最終的に賞を取るのは、多くの人が3番、4番、あるいは5番に挙げた作品であることが多い」と明かしている。


ノミネーションを決める投票の時も、作品賞に関しては順位を付けるんですよね。今現在のルールでは最大10作品まで選べるので、自分が良いと思った順に最大10作品を選んで、自分が良いと思う順に1位から順番を付ける。ただし、最大10作品選べるけれど必ずしも10作品を選ぶ必要はなく、仮に良いと思った作品が3つしかなければその3作品に1位から3位まで順位をつけて投票してもいいそうです。1作品しかないと思えば1作品のみで投票してもよい、と。

受賞決定のための投票でもノミネート作品に1位から順に順位を付けて出してもいいし「受賞にふさわしいと自分が思う作品はこの作品」として1作品のみを選んで(=1位の欄にのみ記入して)投票してもいい。ただし今のルールでは(この記事内でも書かれているように)自分が受賞作としてふさわしいとして選んだ唯一の作品が「1位票の獲得数が最も少なかった作品」となってしまった場合は切り捨てられてしまうのでその人の意思は反映されない。2位以下の作品にも順位を付けておけば自分の意見が反映されやすくなる、と。そういうことですね。



「最終的に賞を取るのは、多くの人が3番、4番、あるいは5番に挙げた作品であることが多い」となると、さて、どうなるのか? こういうシステムだからこそ『グランド・ブダペスト・ホテル』『アメリカン・スナイパー』などの逆転受賞も有り、という予想も出てくるわけですね。でも、ここまで2強ムードが高まっていて、2強以外の作品が受賞!となったら……そりゃもう大騒ぎですよ。




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