2018年度(第91回)アカデミー賞外国語映画賞|最終選考に進む9作品(外国語映画賞 ショートリスト) 発表|日本代表作『万引き家族』もショートリスト入り!

映画芸術科学アカデミーは2018年度(第91回)アカデミー賞外国語映画賞の最終選考に進む9作品(アカデミー賞外国語映画賞 ショートリスト)を発表しました。この9作品は、エントリーされた87作品(1ヶ国につき1作品の出品)の中から選ばれました。


この9作品の中から最終的なノミネート作品5作品が選ばれます。


日本代表作がアカデミー賞外国語映画賞の最終選考に進む9作品(ショートリスト)入りしたのは2010年度(第83回)の『告白』(中島哲也監督作)以来8年ぶり。



【参照】 映画芸術科学アカデミー公式サイト内 プレスリリース(2018/12/17付け)
91ST OSCARS[レジスタードトレードマーク] SHORTLISTS IN NINE AWARD CATEGORIES ANNOUNCED



2018年度(第91回)アカデミー賞ノミネーション発表は2019年1月22日(火)です。 そして、2018年度(第91回)アカデミー賞授賞式は、(現地日付で)2019年2月24日(日)に開催される予定です。



アカデミー賞外国語映画賞の最終選考に進む9作品のうち6作品は、外国語映画賞部門を担当する委員会の一般会員(Foreign-Language Film Award General committee)による投票によって決まり、残りの3作品は外国語映画賞執行委員会(Foreign-Language Film Award Executive Committee)からの推薦で決まります。外国語映画賞執行委員会はロサンゼルスを活動拠点としているアカデミー会員20名から成り立っています。 (The Wrap のSteve Pond 氏の記事による)



● 映画芸術科学アカデミー 公式サイト(トップページ)
 The Academy of Motion Picture Arts and Sciences


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2018年度(第91回)アカデミー賞外国語映画賞 最終選考に進む9作品

(出品国名のアルファベット順に)


Birds of Passage(英題)
原題|Pajaros De Verano
監督|クリスティーナ・ガジェゴ Cristina Gallego
   シーロ・ゲーラ Ciro Guerra
製作国|コロンビア




THE GUILTY/ギルティ
英題|The Guilty
原題|Den skyldige
監督|グスタフ・モーラー Gustav Moller
製作国|デンマーク




Never Look Away(英題)
原題|Werk ohne Autor
監督|フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク Florian Henckel von Donnersmarck
製作国|ドイツ




万引き家族
英題|Shoplifters
監督|是枝裕和 Hirokazu Kore-Eda
製作国|日本




Ayka(原題)(原題の読み方|アイカ)
英題|The Little One
監督|セルゲイ・ドヴォルツェヴォイ Sergei Dvortsevoy
製作国|カザフスタン
※ 2018年 [第71回] カンヌ国際映画祭 コンペティション部門 女優賞 受賞。




Capernaum(英題)
原題|Capharnaüm
監督|ナディーン・ラバキー Nadine Labaki
製作国|レバノン




ROMA/ローマ
原題/英題|Roma
監督|アルフォンソ・キュアロン Alfonso Cuaron
製作国|メキシコ




COLD WAR あの歌、2つの心
英題|Cold War (2018)
原題|Zimna wojna
監督|パヴェウ・パヴリコフスキ Pawel Pawlikowski
製作国|ポーランド




バーニング 劇場版
英題|Burning
原題|Beoning / Buh-ning
監督|イ・チャンドン Lee Chang-dong
製作国|韓国


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【内訳】

北ヨーロッパ……1
中央ヨーロッパ……2

中央アジア……1
東アジア……2
西アジア……1

北アメリカ……1
南アメリカ……1


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最終選考に進む作品として有望視されていたけれど落選した、主な候補

Girl(原題/英題)
監督|ルカス・ドーン Lukas Dhont
製作国|ベルギー



Border(英題)
原題|Gräns
監督|アリ・アバシ Ali Abbasi
製作国|スウェーデン



サンセット
英題|Sunset
原題|Napszállta
監督|ネメシュ・ラースロー László Nemes(Nemes László)
製作国|ハンガリー



あなたはまだ帰ってこない
英題|Memoir of War
原題|La douleur
監督|エマニュエル・フィンケル Emmanuel Finkiel
製作国|フランス



彼が愛したケーキ職人
英題|The Cakemaker
イスラエル題|HaOfe MeBerlin
監督|オフィル・ラウル・グレイザー Ofir Raul Graizer
製作国|イスラエル



Dogman(英題)
監督|マッテオ・ガローネ Matteo Garrone
製作国|イタリア



たちあがる女
英題|Woman at War
原題|Kona fer í stríð
監督|ベネディクト・エルリングソン Benedikt Erlingsson
製作国|アイスランド



The Heiresses(英題)
原題|Las herederas
監督|Marcelo Martinessi
製作国|パラグアイ


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日本代表作がアカデミー賞外国語映画賞部門のショートリスト入りしたのは8年ぶりですが、その8年のあいだにも日本代表作はショートリスト入りのチャンスがあったのに代表作選びを間違え(アメリカの映画メディアにはそう言われた。)チャンスをみすみすドブに捨てていたわけです。カンヌで賞を獲った『そして父になる』とか『淵に立つ』を日本代表作として送らないなんて、愚の骨頂。そんなことをする国は他に無いよ。(今年も「日本と韓国は自国の代表作を正しく選択してくるだろうか……」と案じられていた(笑 韓国も、アメリカの映画メディアからみるとけっこうチョイスミスしている……らしい。)

カンヌのパルムドーム受賞作はショートリストの段階で落とされていることもあるので、『万引き家族』が無事ショートリスト入りしてよかった。ショートリストは当然、ノミネートも確実と言われていたとしても安心は出来ない……。ノミネートもこのまま無事にいって欲しい。(ほんと、ノミネート間違いなしと見られていた作品が思いかげなく落とされたりするので怖い) 今年の外国語映画賞部門は粒揃いで且つ強力なライバル作品がいるので、受賞は正直難しいと思いますが、個人的に『万引き家族』はカンヌのパルムドームよりむしろアカデミー賞外国語映画賞部門向きの内容・テイストだと思っているので、なんとか頑張って欲しい。

韓国も初のアカデミー賞外国語映画賞部門のショートリスト入り。『バーニング』は日本のNHKも製作に関わっている作品。(だから『バーニング』はNHK総合で放映がある。TV放映向けのショートバージョン。) 韓国代表作は悲願(…かどうか、本当のところは分からないけれど、たぶん。)の「初のアカデミー賞外国語映画賞ノミネート」を狙います。日本と揃ってノミネート出来るといいよね。

カザフスタン代表作『Ayka(原題/英題)』のショートリスト入りはサプライズ。今年はアジア作品が頑張っている。




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