今年の俳優4部門 ― 2011年度（第84回）アカデミー賞 ―
【主演男優賞】 （5人の平均年齢：47.6歳） （昨年度の平均年齢：42.2歳）
ゲイリー・オールドマン Gary Oldman （53歳／イギリス）
作品｜裏切りのサーカス
英題｜Tinker, Tailor, Soldier, Spy
ジョージ・クルーニー George Clooney （50歳／アメリカ）
作品｜ファミリー・ツリー
英題｜The Descendants
デミアン・ビチル Demián Bichir （48歳／メキシコ）
作品｜明日を継ぐために（←2011年東京国際映画祭での邦題）
英題｜A Better Life
ブラッド・ピット Brad Pitt （48歳／アメリカ）
作品｜マネーボール
英題｜Moneyball
ジャン・デュジャルダン Jean Dujardin （39歳／フランス）
作品｜アーティスト
英題｜The Artist
落選組
レオナルド・ディカプリオ Leonardo DiCaprio （37歳／アメリカ）
作品｜J・エドガー
英題｜J. Edgar
マイケル・シャノン Michael Shannon （37歳／アメリカ）
作品｜テイク・シェルター
英題｜Take Shelter
マイケル・ファスベンダー Michael Fassbender （34歳／アイルランド・ドイツ）
作品｜SHAME シェイム
英題｜Shame
ライアン・ゴズリング Ryan Gosling （31歳／カナダ）
作品｜ドライヴ 英題｜Drive
作品｜スーパー・チューズデー 正義を売った日 英題｜The Ides Of March
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【主演女優賞】 （5人の平均年齢：45.8歳） （昨年度の平均年齢：34.8歳）
グレン・クローズ Glenn Close （64歳／アメリカ）
作品｜アルバート・ノッブス（一般劇場公開時の邦題｜アルバート氏の人生）
英題｜Albert Nobbs
メリル・ストリープ Meryl Streep （62歳／アメリカ）
作品｜マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙
英題｜The Iron Lady
ヴィオラ・デイヴィス Viola Davis （46歳／アメリカ）
作品｜ヘルプ 心がつなぐストーリー
英題｜The Help
ミシェル・ウィリアムズ Michelle Williams （31歳／アメリカ）
作品｜マリリン 7日間の恋
英題｜My Week with Marilyn
ルーニー・マーラ Rooney Mara （26歳／アメリカ）
作品｜ドラゴン・タトゥーの女
英題｜The Girl With the Dragon Tattoo
落選組
ティルダ・スウィントン Tilda Swinton （51歳／イギリス）
作品｜少年は残酷な弓を射る
英題｜We Need to Talk About Kevin
シャーリーズ・セロン Charlize Theron （36歳／南アフリカ共和国）
作品｜ヤング≒アダルト
英題｜Young Adult
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【助演男優賞】 （5人の平均年齢：62.2歳） （昨年度の平均年齢：45.6歳）
マックス・フォン・シドー Max von Sydow （82歳／スウェーデン）
作品｜ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
英題｜Extremely Loud and Incredibly Close
クリストファー・プラマー Christopher Plummer （81歳／カナダ）
作品｜人生はビギナーズ
英題｜Beginners
ニック・ノルティ Nick Nolte （70歳／アメリカ）
作品｜ウォーリアー
英題｜Warrior
ケネス・ブラナー Kenneth Branagh （50歳／アイルランド・イギリス）
作品｜マリリン 7日間の恋
英題｜My Week with Marilyn
ジョナ・ヒル Jonah Hill （28歳／アメリカ）
作品｜マネーボール
英題｜Moneyball
落選組
アルバート・ブルックス Albert Brooks （64歳／アメリカ）
作品｜ドライヴ
英題｜Drive
パットン・オズワルト Patton Oswalt （42歳／アメリカ）
作品｜ヤング≒アダルト
英題｜Young Adult
アーミー・ハマー Armie Hammer （25歳／アメリカ）
作品｜J・エドガー
英題｜J. Edgar
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【助演女優賞】 （5人の平均年齢：39.4歳） （昨年度の平均年齢：41.4歳）
ジャネット・マクティア Janet McTeer （50歳／イギリス）
作品｜アルバート・ノッブス（一般劇場公開時の邦題｜アルバート氏の人生）
英題｜Albert Nobbs
オクタヴィア・スペンサー Octavia L. Spencer （41歳／アメリカ）
作品｜ヘルプ 心がつなぐストーリー
英題｜The Help
メリッサ・マッカーシー Melissa McCarthy （41歳／アメリカ）
作品｜ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン
英題｜Bridesmaids
ベレニス・ペジョ Bérénice Bejo （35歳／アルゼンチン・フランス）
作品｜アーティスト
英題｜The Artist
ジェシカ・チャステイン Jessica Chastain （30歳／アメリカ）
作品｜ヘルプ 心がつなぐストーリー
英題｜The Help
落選組
キャリー・マリガン Carey Mulligan （26歳／イギリス）
作品｜SHAME シェイム 英題｜Shame
作品｜ドライヴ 英題｜Drive
シェイリーン・ウッドリー Shailene Woodley （20歳／アメリカ）
作品｜ファミリー・ツリー
英題｜The Descendants
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ベテラン女優が主演を演じるという作品が大変少なくそれを嘆く声が以前からあるので、今年、主演女優賞ノミニーの平均年齢が例年よりやや高めなのは好い傾向ではないかと思います。今年の大きな特徴は、助演男優賞の平均年齢がかなり高い、ということ。主演でなく助演を担当する俳優のほうが圧倒的に多いわけだし、健康で長くこつこつとキャリアを積んでいれば先々好いことが起こるのだという励みにもなるので、こういう結果も好いことではないでしょうか。とはいえ、若い俳優にノミネートのチャンスが無いわけでもなくちゃんと門戸は開かれている、というところを一応は示してはいます。（ただし、アカデミー会員は、アーミー・ハマーのような「背も高く顔立ちもよい（しかもアーミー・ハマーは金持ちのお家出身）」若い男優には厳しいですが。） 華があり馴染みのある俳優とフレッシュな顔ぶれのバランスも程よく、例年通りまずまずの結果となったのではないでしょうか。
レオナルド・ディカプリオ落選に関して日本国内では「まさかの落選」という表現がされていました。俳優組合賞とゴールデン・グローブ賞に入賞したことでノミネート確実と考えていた方もいたのかもしれませんし人気者なのでマスコミとしては「まさかの落選」ということにしたいのでしょうが、ディカプリオは当落線上に居た候補でありノミネートされても不思議ではないけれど落選してもこれまたなんら不思議じゃないという見かたが主流でした。なので、ディカプリオ・ファンの方には申し訳ないですがディカプリオ落選は想定内のことであったというのが現実です。想定外だったのはむしろ主演女優賞のティルダ・スウィントンの落選だったのではないでしょうかね。
批評家協会賞で圧倒的な支持を得た助演男優賞部門のアルバート・ブルックスはたとえ俳優組合賞で落選してもアカミー賞では逆転可能とみる向きが支配的でした。なので、ご本人としても期待感が高まっていたのでしょう。落選をうけて「アカデミー会員たち、みんなは僕のこと好きじゃないんだね。ほんとに嫌いなんだね」という哀しいコメントを出していましたが、アルバート・ブルックス個人が嫌いだということではなく米国アカデミーの会員たちは『ドライヴ』という作品自体がそれほど好きじゃなかったということなんじゃないでしょうかねえ。『ドライヴ』は、英国アカデミー賞では作品賞にノミネートされているのに、製作当事国であるアメリカのアカデミー賞では作品賞落選、主演のライアン・ゴズリングや助演のキャリー・マリガンも俳優部門で落選、評価の高かった編集部門でも落選しているのですから。でもそれは「好み」の問題なのだからしょうがない。ブルックス氏が個人的に嫌われているとかそういうことではないと思いますよ。
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ゲイリー・オールドマン Gary Oldman （53歳／イギリス）
作品｜裏切りのサーカス
英題｜Tinker, Tailor, Soldier, Spy
ジョージ・クルーニー George Clooney （50歳／アメリカ）
作品｜ファミリー・ツリー
英題｜The Descendants
デミアン・ビチル Demián Bichir （48歳／メキシコ）
作品｜明日を継ぐために（←2011年東京国際映画祭での邦題）
英題｜A Better Life
ブラッド・ピット Brad Pitt （48歳／アメリカ）
作品｜マネーボール
英題｜Moneyball
ジャン・デュジャルダン Jean Dujardin （39歳／フランス）
作品｜アーティスト
英題｜The Artist
落選組
レオナルド・ディカプリオ Leonardo DiCaprio （37歳／アメリカ）
作品｜J・エドガー
英題｜J. Edgar
マイケル・シャノン Michael Shannon （37歳／アメリカ）
作品｜テイク・シェルター
英題｜Take Shelter
マイケル・ファスベンダー Michael Fassbender （34歳／アイルランド・ドイツ）
作品｜SHAME シェイム
英題｜Shame
ライアン・ゴズリング Ryan Gosling （31歳／カナダ）
作品｜ドライヴ 英題｜Drive
作品｜スーパー・チューズデー 正義を売った日 英題｜The Ides Of March
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【主演女優賞】 （5人の平均年齢：45.8歳） （昨年度の平均年齢：34.8歳）
グレン・クローズ Glenn Close （64歳／アメリカ）
作品｜アルバート・ノッブス（一般劇場公開時の邦題｜アルバート氏の人生）
英題｜Albert Nobbs
メリル・ストリープ Meryl Streep （62歳／アメリカ）
作品｜マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙
英題｜The Iron Lady
ヴィオラ・デイヴィス Viola Davis （46歳／アメリカ）
作品｜ヘルプ 心がつなぐストーリー
英題｜The Help
ミシェル・ウィリアムズ Michelle Williams （31歳／アメリカ）
作品｜マリリン 7日間の恋
英題｜My Week with Marilyn
ルーニー・マーラ Rooney Mara （26歳／アメリカ）
作品｜ドラゴン・タトゥーの女
英題｜The Girl With the Dragon Tattoo
落選組
ティルダ・スウィントン Tilda Swinton （51歳／イギリス）
作品｜少年は残酷な弓を射る
英題｜We Need to Talk About Kevin
シャーリーズ・セロン Charlize Theron （36歳／南アフリカ共和国）
作品｜ヤング≒アダルト
英題｜Young Adult
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【助演男優賞】 （5人の平均年齢：62.2歳） （昨年度の平均年齢：45.6歳）
マックス・フォン・シドー Max von Sydow （82歳／スウェーデン）
作品｜ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
英題｜Extremely Loud and Incredibly Close
クリストファー・プラマー Christopher Plummer （81歳／カナダ）
作品｜人生はビギナーズ
英題｜Beginners
ニック・ノルティ Nick Nolte （70歳／アメリカ）
作品｜ウォーリアー
英題｜Warrior
ケネス・ブラナー Kenneth Branagh （50歳／アイルランド・イギリス）
作品｜マリリン 7日間の恋
英題｜My Week with Marilyn
ジョナ・ヒル Jonah Hill （28歳／アメリカ）
作品｜マネーボール
英題｜Moneyball
落選組
アルバート・ブルックス Albert Brooks （64歳／アメリカ）
作品｜ドライヴ
英題｜Drive
パットン・オズワルト Patton Oswalt （42歳／アメリカ）
作品｜ヤング≒アダルト
英題｜Young Adult
アーミー・ハマー Armie Hammer （25歳／アメリカ）
作品｜J・エドガー
英題｜J. Edgar
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【助演女優賞】 （5人の平均年齢：39.4歳） （昨年度の平均年齢：41.4歳）
ジャネット・マクティア Janet McTeer （50歳／イギリス）
作品｜アルバート・ノッブス（一般劇場公開時の邦題｜アルバート氏の人生）
英題｜Albert Nobbs
オクタヴィア・スペンサー Octavia L. Spencer （41歳／アメリカ）
作品｜ヘルプ 心がつなぐストーリー
英題｜The Help
メリッサ・マッカーシー Melissa McCarthy （41歳／アメリカ）
作品｜ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン
英題｜Bridesmaids
ベレニス・ペジョ Bérénice Bejo （35歳／アルゼンチン・フランス）
作品｜アーティスト
英題｜The Artist
ジェシカ・チャステイン Jessica Chastain （30歳／アメリカ）
作品｜ヘルプ 心がつなぐストーリー
英題｜The Help
落選組
キャリー・マリガン Carey Mulligan （26歳／イギリス）
作品｜SHAME シェイム 英題｜Shame
作品｜ドライヴ 英題｜Drive
シェイリーン・ウッドリー Shailene Woodley （20歳／アメリカ）
作品｜ファミリー・ツリー
英題｜The Descendants
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ベテラン女優が主演を演じるという作品が大変少なくそれを嘆く声が以前からあるので、今年、主演女優賞ノミニーの平均年齢が例年よりやや高めなのは好い傾向ではないかと思います。今年の大きな特徴は、助演男優賞の平均年齢がかなり高い、ということ。主演でなく助演を担当する俳優のほうが圧倒的に多いわけだし、健康で長くこつこつとキャリアを積んでいれば先々好いことが起こるのだという励みにもなるので、こういう結果も好いことではないでしょうか。とはいえ、若い俳優にノミネートのチャンスが無いわけでもなくちゃんと門戸は開かれている、というところを一応は示してはいます。（ただし、アカデミー会員は、アーミー・ハマーのような「背も高く顔立ちもよい（しかもアーミー・ハマーは金持ちのお家出身）」若い男優には厳しいですが。） 華があり馴染みのある俳優とフレッシュな顔ぶれのバランスも程よく、例年通りまずまずの結果となったのではないでしょうか。
レオナルド・ディカプリオ落選に関して日本国内では「まさかの落選」という表現がされていました。俳優組合賞とゴールデン・グローブ賞に入賞したことでノミネート確実と考えていた方もいたのかもしれませんし人気者なのでマスコミとしては「まさかの落選」ということにしたいのでしょうが、ディカプリオは当落線上に居た候補でありノミネートされても不思議ではないけれど落選してもこれまたなんら不思議じゃないという見かたが主流でした。なので、ディカプリオ・ファンの方には申し訳ないですがディカプリオ落選は想定内のことであったというのが現実です。想定外だったのはむしろ主演女優賞のティルダ・スウィントンの落選だったのではないでしょうかね。
批評家協会賞で圧倒的な支持を得た助演男優賞部門のアルバート・ブルックスはたとえ俳優組合賞で落選してもアカミー賞では逆転可能とみる向きが支配的でした。なので、ご本人としても期待感が高まっていたのでしょう。落選をうけて「アカデミー会員たち、みんなは僕のこと好きじゃないんだね。ほんとに嫌いなんだね」という哀しいコメントを出していましたが、アルバート・ブルックス個人が嫌いだということではなく米国アカデミーの会員たちは『ドライヴ』という作品自体がそれほど好きじゃなかったということなんじゃないでしょうかねえ。『ドライヴ』は、英国アカデミー賞では作品賞にノミネートされているのに、製作当事国であるアメリカのアカデミー賞では作品賞落選、主演のライアン・ゴズリングや助演のキャリー・マリガンも俳優部門で落選、評価の高かった編集部門でも落選しているのですから。でもそれは「好み」の問題なのだからしょうがない。ブルックス氏が個人的に嫌われているとかそういうことではないと思いますよ。
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タグ：アカデミー賞
