2012アカデミー賞外国語映画賞:インドからの出品作が決定(『バルフィ!人生に唄えば』)

インド代表作はアヌラーグ・バス監督作『バルフィ!人生に唄えば』に決まりました。聴覚障害があり口のきけない若い男性と二人の若い女性との関わりを描く、ロマンティック・コメディ映画。


インドからの出品は1957年から始まり過去に3回のノミネートがあります。受賞はまだありません。インドは映画産業が活況な国ですが製作されている映画は独自色が強く国内消費がほとんどでした。が、インド映画界はアメリカ:ハリウッドと組んでワールドワイドに売っていく方向へ転換しました。今後、出品されてくる作品内容にも何か変化が出てくるかもしれません。



インドからの出品作
バルフィ!人生に唄えば
原題|Barfi!
原題(ヒンディー語)|Barfee
監督|アヌラーグ・バス Anurag Basu


IMDb|Barfi!
http://www.imdb.com/title/tt2082197/



Barfi! - Official Trailer


口のきけない男性が主人公なのでパントマイム的・サンレント映画的でもあるんですね。なるほど。踊っているシーンもあり、従来のインド映画要素もある。ノミネートや「最終選考に残る9作品」入りまでいくかどうかは不明ですが、ちょっと面白い存在。個人的には、ちょっと見てみたい作品です。

東南アジア・南アジア方面からはユニークな映画が出品されてきますね。同部門の「傾向と対策」を考えるとノミネートという点では圧倒的に不利なんですけど、この部門への出品作全体のラインナップにバラエティの豊かさをもたらしてくれます。

アジア映画は日本も含めて全般的にオーバーアクト気味で(もしくは逆に、高倉健的な「主に、存在感だけで何とかしてしまう」演技か、どっちかになりがち)、その点でもこういうワールドワイドなコンペティションではアジア映画は不利になりやすい(……と私は思う)。でも、こういう設定なら逆にアジア的オーバーアクトが活かせるかもしれない。なるほどねえ。




『バルフィ!人生に唄えば』日本版予告編


バルフィ役……ランビール・カプール Ranbir Kapoor
ジルミル役(幼馴染)……プリヤンカー・チョープラー Priyanka Chopra
シュルティ役(豊かな家庭の美人妻)……イリヤーナー・デクルーズ Ileana D'Cruz


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インドは、最終選考に残った17作品のショートリストを発表していました。
最終選考に残っていた作品は以下のとおり。

  ・ Veer Hamirji – Somnath Ni Sakhate
  ・ Arjun: The Warrior Prince
  ・ Barfi!
  ・ The Dirty Picture
  ・ Ferrari Ki Sawaari
  ・ Gangs of Wasseypur
  ・ Gattu
  ・ Heroine
  ・ Jalpari: The Desert Mermaid
  ・ Kahaani
  ・ Paan Singh Tomar
  ・ Akashaninthe Niram
  ・ Alms for a Blind Horse
  ・ Deool
  ・ 7aum Arivu
  ・ Vazhakku Enn 18/9
  ・ Eega




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