アレックス・ギブニー監督の『私の好きな21世紀映画』(2017年6月付け)|ニューヨーク・タイムズ紙より


アレックス・ギブニー監督の『私の好きな21世紀映画』(2017年6月9日付け)
Alex Gibney's Favorite Films of the 21st-Century|(JUNE 9, 2017)
(アレックス・ギブニーのリスト [ 計、12作品 ] はランク付けのためのナンバリングがなされていません)


【参照】The New York Times(ニューヨーク・タイムズ) 2017年6月9日付け
Six Directors Pick Their Favorite Films of the 21st-Century(6人の映画監督が選んだ「私の好きな21世紀映画」)



シティ・オブ・ゴッド  2002年
英題|City of God
原題|Cidade de Deus
監督|フェルナンド・メイレレス Fernando Meirelles
共同監督|カティア・ルンド Kátia Lund
※「Wow! (オープニングの)ニワトリとナイフ!」




フィクサー  2007年
英題|Michael Clayton
監督|トニー・ギルロイ Tony Gilroy
※「腐敗に対する素晴らしい挑戦。私が好きなのはジョージ・クルーニー演じるクレイトンが彼の顧客を世話をするシーン(その顧客はあまりにも尊大で、それによってクレイトンがどれほどのトラブルに巻き込まれているかが分かります) 2008年の金融危機について理解したいと思うのならこのシーンを見たらいい」




パンズ・ラビリンス  2006年
英題|Pan’s Labyrinth
原題|El laberinto del fauno
監督|ギレルモ・デル・トロ Guillermo del Toro
※「私は拷問や苦痛に関することに対してかなりの多くの時間を割いて考えてきました。この作品はその恐怖やそこからサバイブするために必要な想像力へ深く入り込んでいきます」




ノーカントリー  2007年
英題|No Country for Old Men
監督|ジョエル・コーエン Joel Coen
   イーサン・コーエン Ethan Coen
※「アルカイダもしくはイラク戦争の政治的駆け引きとは直接的には関係していない、究極の ”ポスト9.11(9.11後)映画” です。法の執行官の達観という知恵でしか理解できない、交渉不可能な残忍なテロの暴力に関する映画」




グランド・ブダペスト・ホテル  2014年
英題|The Grand Budapest Hotel
監督|ウェス・アンダーソン Wes Anderson
※「形式の面でも際立っている。とっても楽しい!」




I Am Not Your Negro(英題)  2016年
監督|ラウル・ペック Raoul Peck
※「最高傑作」




革新的なドキュメンタリー作品の三連作 A Triptych of Three Innovative Docs

● 光のノスタルジア  2010年
 英題|Nostalgia for the Light
 原題|Nostalgia de la luz
 監督|パトリシオ・グスマン Patricio Guzman
※「過去における答えを探すことによって現在におけるそれと向き合う。ナレーションが詩になっていると誰もが思うはず」



● 戦場でワルツを  2008年
 英題|Waltz With Bashir
 原題|Vals Im Bashir
 監督|アリ・フォルマン Ari Folman
※「今作は、新ジャンル ― アニメーションによるドキュメンタリー作品 ― を作り上げました。そして、絶えず付きまとい悩まし続ける記憶の話を語っています」



● Iraq in Fragments(英題)  2006年
 監督|ジェームズ・ロングリー James Longley
※「今作はイラク人の日常生活から詩を作り出しています」




グリズリーマン  2005年
英題|Grizzly Man
監督|ヴェルナー・ヘルツォーク Werner Herzog
※「私の編集者たちに聞けば、私が ”ティモシー・トレッドウェルについて話すヴェルナー・ヘルツォークの声を模倣しては失敗する” という性懲りもないことを何度も試みたということが分かるでしょう」( ”私と仕事をしている編集者たちは私が過去に何度もヴェルナー・ヘルツォークの語り口調を真似しようとしているということを知っています” の意味か?)




ハート・オブ・ドッグ ~犬が教えてくれた人生の練習~  2015年
英題|Heart of a Dog
監督|ローリー・アンダーソン Laurie Anderson
※「法則(この世の決まり事)というのは ”(流れに沿って)なすがまま” にして作り上げられる、という映画」




マネー・ショート 華麗なる大逆転  2015年
英題|The Big Short
監督|アダム・マッケイ Adam McKay
※「抽象的な経済概念というものを理解しやすくそして面白くするのは難しいことです。この作品は ”映画的フランク・ザッパもしくはキャプテン・ビーフハート” です ― 望むがままにどこへでもいける自由がある。そして、クリスチャン・ベイルの演技 ― ああっ、すごい(ooh la la)!」



アレックス・ギブニー:コメント|(自己流 訳 / 一部省略)私はベストテン・リストというものが好きではありません。『千と千尋の神隠し』と『イースタン・プロミス』を一体どうやってランク付けしたらよいのでしょう。そして「数々の偉大な作品(great films)」を公開/宣言することも好きではありません。私のリストは、思いもよらない方法で私の心を攪拌した「数々の良い映画(good films)」によって構成されています。多くがドキュメンタリー作品です。21世紀において、現時点では、フィクション作品よりドキュメンタリー作品のほうがさらに深く掘り下げており、形状や形式を変化させています。トロント国際映画祭で『The Gatekeepers(英題)』(2012年)や『物語る私たち』(2012年)を見ましたが、そのとき私は、映画的エリジウム(理想郷/至上の幸福)へ転送されたと思いました。 ― さて、これが、30作品から成る私のロングリストからほぼランダムに選択した、卓越した映画のリストです。



ブレット・ラトナー監督の『私の好きな21世紀映画』(2017年6月付け)|ニューヨーク・タイムズ紙より


ブレット・ラトナー監督の『私の好きな21世紀映画』(2017年6月9日付け)
Brett Ratner's Favorite Films of the 21st-Century|(JUNE 9, 2017)


【参照】The New York Times(ニューヨーク・タイムズ) 2017年6月9日付け
Six Directors Pick Their Favorite Films of the 21st-Century(6人の映画監督が選んだ「私の好きな21世紀映画」)



01. くたばれ!ハリウッド  2002年
   英題|The Kid Stays in the Picture
   監督|ブレット・モーゲン Brett Morgen
      ナネット・バースタイン Nanette Burstein
※「今までに作られたドキュメンタリー映画の中で最も素晴らしい作品のひとつ。この時点では、スチル写真を用いるというブレット・モーゲンとナネット・バースタインの手法は草分け的でした。この映画は私に夢を見させてくれたし、今作は ”或る偉大なる現役のプロデューサーのサバイバル物語” でした」




02. 戦場のピアニスト  2002年
   英題|The Pianist
   監督|ロマン・ポランスキー Roman Polanski
※「今作は ”過去に製作された偉大なホロコースト映画のひとつ” として、今後、歴史の中で伝承されていくでしょう」




03.  ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い  2009年
   英題|The Hangover
   監督|トッド・フィリップス Todd Phillips
※「(これをリスト入りさせたのは)映画製作者としてのトッド・フィリップスへの私の愛情の反映です。彼はコメディ製作に優れているだけでなく、観客というものを完璧に理解しています」




04. ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習  2006年
   英題|Borat
   正規英題|Borat: Cultural Learnings of America for Make Benefit Glorious Nation of Kazakhstan
   監督|ラリー・チャールズ Larry Charles
※「これまでで最高のコメディのひとつ。私が子供時代にユニークなキャラクターを作り上げたエディ・マーフィを見て以来ずっと、こういう感じのものは無かったのです。形式(フォーマット)としても草分け的です」




05. ソーシャル・ネットワーク  2010年
   英題|The Social Network
   監督|デヴィッド・フィンチャー David Fincher
※「すべての段階において(on all levels)、卓越した名人芸/巨匠の技量で作られている映画」




06. 天国の口、終りの楽園。  2001年
   英題|And Your Mother Too
   原題|Y Tu Mamá También
   監督|アルフォンソ・キュアロン Alfonso Cuaron
※「『卒業白書』『初体験/リッジモント・ハイ』『グローイング・アップ/ラスト・バージン』のような私の青春時代を捉えている映画の数々を今作によって思い出しました。学校を卒業した後の人生、性的関心、友情、恋愛、自分の両親、そして年若い男性が向かい合うすべての事柄に関して当時私がどう感じていたかを今作は捉えていました。この映画は新しい世代のためにそれをやってのけています」




07. セクシー・ビースト  2000年
   英題|Sexy Beast
   監督|ジョナサン・グレイザー Jonathan Glazer
※「ギャングスター映画は私の大好きなジャンルです。これは素晴らしい ”現代的ギャングスター映画” のひとつであり、ベン・キングズレーの演じたキャラクターは偉大なる悪役の一人です。ジョナサン・グレイザーの映画製作は出しゃばることがなく適切で的を射ています。彼はスタイル(表現方法)と内容に満ちた映画を作り上げました」




08. 記憶の棘  2004年
   英題|Birth
   監督|ジョナサン・グレイザー Jonathan Glazer
※「これもまたジョナサン・グレイザーによる素晴らしき作品です。卓越しているのは演技や作品のトーンだけでなく、ハリス・サヴィデスの撮影も、です」




09. Roman Polanski: Wanted and Desired(英題)  2008年
   監督|マリナ・ゼノヴィッチ Marina Zenovich
※「マリナ・ゼノヴィッチの作品は ”ドキュメンタリーはこんなにも衝撃に満ちていて影響力がある” ということの素晴らしい実例のひとつです。彼女は、倫理的な意見が出てくることを観客側に託した、とても複雑なストーリーを語っています」




10. キル・ビル Vol.1  2003年
   英題|Kill Bill: Vol. 1
   監督|クエンティン・タランティーノ Quentin Tarantino
※「クエンティン・タランティーノのような映画製作者はいないし、今後も出現しないでしょう」



ブレット・ラトナー:コメント|(自己流 訳)これが「私の個人的に大好きな作品」です。好きな理由は様々。他にも価値のある映画がたくさんありますが、ここでは10本に絞ることにしました。私の大好きなジャンルのひとつであるドキュメンタリーも入れたかったので、そうしました。



ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『私の好きな21世紀映画』(2017年6月付け)|ニューヨーク・タイムズ紙より


ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『私の好きな21世紀映画』(2017年6月9日付け)
Denis Villeneuve's Favorite Films of the 21st-Century|(JUNE 9, 2017)
(ドゥニ・ヴィルヌーヴのリスト [ 9作品 ] にはランク付けのためのナンバリングがなされていません)


【参照】The New York Times(ニューヨーク・タイムズ) 2017年6月9日付け
Six Directors Pick Their Favorite Films of the 21st-Century(6人の映画監督が選んだ「私の好きな21世紀映画」)



ゼア・ウィル・ビー・ブラッド  2007年
英題|There Will Be Blood
監督|ポール・トーマス・アンダーソン Paul Thomas Anderson




ノーカントリー  2007年
英題|No Country for Old Men
監督|ジョエル・コーエン Joel Coen
   イーサン・コーエン Ethan Coen




預言者  2009年
英題|A Prophet
原題|Un prophète
監督|ジャック・オーディアール Jacques Audiard




アンダー・ザ・スキン 種の捕食  2013年
英題|Under the Skin
監督|ジョナサン・グレイザー Jonathan Glazer




籠の中の乙女  2009年
英題|Dogtooth
原題|Kynodontas
監督|ヨルゴス・ランティモス Yorgos Lanthimos




ドッグヴィル  2003年
英題|Dogville
監督|ラース・フォン・トリアー Lars von Trier




トゥモロー・ワールド  2006年
英題|Children of Men
監督|アルフォンソ・キュアロン Alfonso Cuarón




インセプション  2010年
英題|Inception
監督|クリストファー・ノーラン Christopher Nolan




アモーレス・ペロス  2000年
原題|Amores Perros
監督|アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ Alejandro González Iñárritu



ドゥニ・ヴィルヌーヴ:コメント|(自己流 訳 / ネタバレがあるため一部省略)『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』か『ノーカントリー』か? どちらの映画がベスト映画か?…… おかしな質問です。私はそれらの映画が持つ衝撃にやられてしまっています。その衝撃は今もなお続いています。”時間” は究極の 判事/鑑定家 です。『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』には、私の頭を一直線に突き抜けたショット(それはまるで、私の脳を打ち抜きそれが周囲に飛び散るほど木っ端微塵にする弾丸のよう。)が幾つかあります。そういうショットの数々によってこの作品は(時の試練を得ずとも)即座に ”新たなる古典作品” となったのです。同じことをコーエン兄弟の監督作『ノーカントリー』を見ているときにも感じます。/『預言者』と『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』とどちらがいいか? それってリンゴとオレンジです。(=リンゴとオレンジを比べるようなもの)/『籠の中の乙女』の狂気は、私が長らく映画を見てきた中で最も斬新なものでした。ヨルゴス・ランティモスは今活動中の映画製作者の中で最もエキサイティングな人物の一人かもしれません。/ラース・フォン・トリアーの『ドッグヴィル』のことは今でも鮮やかに記憶しています。あのセットのアイデアは天才的でした。/ああ神様、私は映画(シネマ)が大好きです。愛しています。出来るならば自分が大好きな映画をもっと挙げたかった。『トゥモロー・ワールド』『インセプション』『アモーレス・ペロス』のような映画を。/20世紀の終わりに私が映画製作を始めたとき、前の世代の映画製作者たちは「映画(シネマ)は死んだ」と言いました。さて……映画(シネマ)よ、長生きして!



ポール・フェイグ監督の『私の好きな21世紀映画』(2017年6月付け)|ニューヨーク・タイムズ紙より


ポール・フェイグ監督の『私の好きな21世紀映画』(2017年6月9日付け)
Paul Feig's Favorite Films of the 21st-Century|(JUNE 9, 2017)
(ポール・フェイグのリストにはランク付けのためのナンバリングがなされていません。順不同となっています。)


【参照】The New York Times(ニューヨーク・タイムズ) 2017年6月9日付け
Six Directors Pick Their Favorite Films of the 21st-Century(6人の映画監督が選んだ「私の好きな21世紀映画」)



ナポレオン・ダイナマイト  2004年
旧邦題|バス男
別邦題|バス男~ナポレオン★ダイナマイト~
英題|Napoleon Dynamite
監督|ジャレッド・ヘス Jared Hess
※「何度でも繰り返し見ることが出来る映画のひとつ。それはこの映画が非常に風変わりで思いもよらないものだから。コメディって、こういうの見たことがあるなあというものや自分がこういうことやらかしたことあるなあって感じるものが殆どですが、その一方で、独自性のある表現が現れたりします。でしょ?」




ムーラン・ルージュ  2001年
英題|Moulin Rouge!
監督|バズ・ラーマン Baz Luhrmann




シング・ストリート 未来へのうた  2016年
英題|Sing Street
監督|ジョン・カーニー John Carney




デッドプール  2016年
英題|Deadpool
監督|ティム・ミラー Tim Miller




ディス・イズ・ジ・エンド 俺たちハリウッドスターの最凶最期の日  2013年
英題|This Is the End
監督|セス・ローゲン Seth Rogen
   エヴァン・ゴールドバーグ Evan Goldberg
※「10年か15年おきにコメディは大きな進歩を遂げるものですが、それは誰かがリスクのある冒険的なことをやるからです。で、私にとって今作がそういう作品だったのです。彼らは出来そうにないように思える要素をすべてやってのけました ー 感動的で、面白い」




アメリ  2001年
英題|Amélie
原題|Le fabuleux destin d'Amélie Poulain
監督|ジャン=ピエール・ジュネ Jean-Pierre Jeunet
※「オドレイ・トトゥは信じられないくらいチャーミングで、あの役は見ていて楽しい。その一方で、あの映画のメイキング・スタイルに一体化しています。基本に忠実でそれでいてスタイリッシュ。皆、彼女にすぐさま恋してしまいます。私の唯一の不満|彼女がスクーターに乗っているシーンで、スクーターに乗る彼女のうしろに自分が乗っていないことですね」




ラブ・アクチュアリー  2003年
英題|Love Actually
監督|Richard Curtis リチャード・カーティス
※「この世で最も不可能な事柄は ”多重のストーリー・ラインを効果的に手際よく動かす” ということ。私は今も映画というものを勉強中です ― で、自分でも驚いてしまうのですが、(今作の監督である)リチャード・カーティスがそれをどうやってやり遂げたのかが未だに分からないのです」




シングルマン  2009年
英題|A Single Man
監督|トム・フォード Tom Ford




月に囚われた男  2009年
英題|Moon
監督|ダンカン・ジョーンズ Duncan Jones
※「最高傑作。今作のサントラは自分のお気に入りサントラのひとつ」




007/カジノ・ロワイヤル  2006年
英題|Casino Royale
監督|マーティン・キャンベル Martin Campbell
※「この作品も私が毎日でも見ることが可能な作品のひとつ。ダニエル・クレイグは私のお気に入りのボンドです。オープニングのパルクール・シーンは今作の素晴らしきアクション・シーンのひとつです。そして、タンカード・トラックが登場する空港のでのシーン ― ここは、ただ大騒ぎするだけのシーンではなく、ちゃんとドラマがあるし、観客がキャラクター(登場人物)について理解するシーンでもあります。あなたがこの暴力的なアクションを見ている間に物語の中へ引き寄せられていったとしたら、それこそが私の言いたい事なんです。私にとってもそれが(この作品の)肝なんです」




裸足の季節  2015年
英題|Mustang
監督|デニズ・ガムゼ・エルギュヴェン Deniz Gamze Erguven
※「私は今作に完全にぶっ飛ばされました。はっきり言って、自分の道を見つけようとする女性に関する映画はどんなものでも大好きです。胸が引き裂かれるような作品だけれど、とても美しく演出されていました」



ポール・フェイグ:コメント|(自己流 訳)私は非冷笑的な映画製作者です。気持ちが高揚するエンディングが好き。そう、フィール・グッド・ムービー(幸せな気分になる映画)とか、ロマンス映画が大好き。これまでの最高の体験は映画を見ているということを忘れている時(=「今、映画を見ているのだ」という忘れてしまうほど没入している瞬間) もしくは、映画製作者として見ていても「これ、どうやってやったの?」と思ってしまうような時。 ― さて、これが私の好きな映画です。(順不同)



ソフィア・コッポラ監督の『私の好きな21世紀映画』(2017年6月付け)|ニューヨーク・タイムズ紙より


ソフィア・コッポラ監督の『私の好きな21世紀映画』(2017年6月9日付け)
Sofia Coppola's Favorite Films of the 21st-Century|(JUNE 9, 2017)
(ソフィア・コッポラのリストはランク付けのためのナンバリングがなされていません)


【参照】The New York Times(ニューヨーク・タイムズ) 2017年6月9日付け
Six Directors Pick Their Favorite Films of the 21st-Century(6人の映画監督が選んだ「私の好きな21世紀映画」)



フレンチアルプスで起きたこと  2014年
英題|Turist
原題|Force Majeure
監督|リューベン・オストルンド Ruben Ostlund
※「素晴らしい演技 ― ささやかな瞬間の数々が大好きです。細部が多くを語っています」




白いリボン  2009年
英題|The White Ribbon
原題|Das weiße Band - Eine deutsche Kindergeschichte
監督|ミヒャエル・ハネケ Michael Haneke
※「この作品の撮影(注|モノクロ)が大好きです。時代(注|第一次世界大戦前のドイツ)をリアルに感じられます」




マイ・ライフ、マイ・ファミリー  2007年
英題|The Savages
監督|タマラ・ジェンキンス Tamara Jenkins
※「ローラ・リニーとフィリップ・シーモア・ホフマンの演技、そして、ユーモアと悲しみが混じり合ったところ(が好き)」




愛より強く  2004年
英題|Head-On
別英題|Against the Wall
原題|Gegen die Wand
監督|ファティ・アキン Fatih Akin




パパVS新しいパパ  2015年
英題|Daddy’s Home
監督|ショーン・アンダース Sean Anders
※「私の子供たちと自分が同じように楽しめた唯一の映画!ウィル・フェレルは大好き。この映画はスイートだし、大笑いする子供たちと一緒にこの映画を見るのはとっても楽しい」




アンダー・ザ・スキン 種の捕食  2013年
英題|Under the Skin
監督|ジョナサン・グレイザー Jonathan Glazer
※「スカーレット・ヨハンソンが素晴らしかったです。出演者がよくやっていて申し分ないし、奇抜で革新的な手法で撮られていて、そしてリアルな人間を取り込んでいます。この作品はもっと評価されるべきだと思いました」




Mr. インクレディブル  2004年
英題|The Incredibles
監督|ブラッド・バード Brad Bird




エヴァとステファンとすてきな家族  2000年
英題|Together
原題|Tillsammans
監督|ルーカス・ムーディソン Lukas Moodysson
※「同監督の『ウィ・アー・ザ・ベスト!』も大好きですが、70年代のスウェーデンのコミューンを舞台にした『エヴァとステファンとすてきな家族』もとても良い!」




グリズリーマン  2005年
英題|Grizzly Man
監督|ヴェルナー・ヘルツォーク Werner Herzog




イーダ  2013年
英題|Ida
監督|パヴェウ・パヴリコフスキ Pawel Pawlikowski




フィッシュ・タンク  2009
別邦題|フィッシュタンク~ミア、15歳の物語
英題|Fish Tank
監督|アンドレア・アーノルド Andrea Arnold
※「リアルに感じられるし、アンドレア・アーノルド監督はキャラクター(登場人物)の不器用さや感情をよく捉えています」




エクス・マキナ  2015年
英題|Ex Machina
監督|アレックス・ガーランド Alex Garland
※「オスカー・アイザックのダンス・シーンが見どころ!」



ソフィア・コッポラ:コメント|(自己流 訳)私は通常、繊細で捉えがたい(鋭敏な/巧妙な)映画のほうが好きですが、でも、ありとあらゆるタイプの映画を楽しんで見ます。今後15年から20年の間ずっと好きでいるだろうという点を考慮して選びました。特に、私たちがまだ見たこともなかったもの、自分がやっていることに近くないものに刺激を受けていることが分かります。



アントワーン・フークア監督の『私の好きな21世紀映画』(2017年6月付け)|ニューヨーク・タイムズ紙より


アントワーン・フークア監督の『私の好きな21世紀映画』(2017年6月9日付け)
Antoine Fuqua's Favorite Films of the 21st-Century|(JUNE 9, 2017)


【参照】The New York Times(ニューヨーク・タイムズ) 2017年6月9日付け
Six Directors Pick Their Favorite Films of the 21st-Century(6人の映画監督が選んだ「私の好きな21世紀映画」)



01. フェンス  2016年
   英題|Fences
   監督|デンゼル・ワシントン Denzel Washington
※「名人芸の演技の饗宴。デンゼル・ワシントンは演出のみならずほかにも、レーザー光のような焦点と忠実であり続けるための統制を維持し、最も才気あふれた著名な脚本を(映画の)大画面用へと高めるという驚くべき仕事を成し遂げました。(今作の脚本家である)オーガスト・ウィルソンはきっと誇りに思っているはずだと私は信じています」




02. スラムドッグ$ミリオネア  2008年
   英題|Slumdog Millionaire
   監督|ダニー・ボイル  Danny Boyle
   共同監督|ラヴリーン・タンダン Loveleen Tandan
※「まだ見たこともなかった世界へ連れて行ってくれるし、その世界へ連れ込むことを赤裸々で豪胆な手法で実行しています。感動的であるだけでなく、真情にあふれ、物騒で、そして楽しませてくれます」




03. ハッシュパピー ~バスタブ島の少女~  2012年
   英題|Beasts of the Southern Wild
   監督|ベン・ザイトリン Benh Zeitlin
※「想像力に富んでいて深く心を揺さぶります。しかも、すべてのハリウッド的仕掛け無しに、です。私たちの専門領域において、未だ誰にも見つかってなかった世界」。




04. ゼロ・ダーク・サーティ  2012年
   英題|Zero Dark Thirty
   監督|キャスリン・ビグロー Kathryn Bigelow
※「ビン・ラーディン殺害へと雪崩れ込んだ事件に関する重要な描写。たった2名が部屋で会話しているシーンでさえ一貫した強度と緊張を備えていました。キャスリン・ビグローは巨匠クラスの仕事を成し遂げたと思うし、マーク・ボールの脚本は賢く機知に富み簡潔で感動的なものでした」




05. アバター  2009年
   英題|Avatar
   監督|ジェームズ・キャメロン James Cameron




06. ミュンヘン  2005年
   英題|Munich
   監督|スティーヴン・スピルバーグ Steven Spielberg




07. ゼア・ウィル・ビー・ブラッド 2007年
   英題|There Will Be Blood
   監督|ポール・トーマス・アンダーソン Paul Thomas Anderson




08. 戦場のピアニスト  2002年
   英題|The Pianist
   監督|ロマン・ポランスキー Roman Polanski
※「エイドリアン・ブロディによるウワディスワフ・シュピルマンという人物の素晴らしき表現もさることながら、ロマン・ポランスキーはエレガントにそして情緒的に私たちをこの悲劇的な旅に導いてくれました。私はこの映画を何度も繰り返し見たし、見るたびに私は画面の中に新しい何かを見出しています」




09. イースタン・プロミス  2007年
   英題|Eastern Promises
   監督|デヴィッド・クローネンバーグ David Cronenberg
※「ヴィゴ・モーテンセンは私がここしばらくの間に見たうちで最もクールなギャングスターのひとりでした。彼の演技はこれ以上ないほど詳細で危険で恐ろしいものでした。この作品は、マイケル・マン監督の『ヒート』やマーティン・スコセッシ監督の『グッドフェローズ』と同じく、「私のオールタイム・フェイバリット・ギャングスター・フィルム」になりました」




10. グラディエーター  2000年
   英題|Gladiator
   監督|リドリー・スコット Ridley Scott



アントワーン・フークア:コメント|(自己流 訳)私はありとあらゆるタイプの映画が大好きです。『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』のような素晴らしいキャラクター(登場人物)が主導していく映画や、私を別の場所へ連れていってくれ驚異で満たしてくれるような ― それらによって私たちのヴィジョン(未来像)は押し進め続けられているのだということを改めて認識させてもらえる ― そんな『ゼロ・グラビティ』『アバター』のようなエンターテインメント作品、とか。『フェンス』はピッツバーグ育ちの私に子供時代を思い出させてくれました。『ミュンヘン』は、スティーヴンン・スピルバーグもしくは(アルフレッド・)ヒッチコックだけがやってのけた方法でサスペンスたっぷりにエンターテインさせてくれると同時に、私を教育/養成してくれました。そして、皆さんと同じように私も、ポップコーンを持って椅子に深々と座り、ハリウッドが何たるかがすべて詰まっているような『グラディエーター』のような映画 ― 「叙事詩/英雄譚」映画を製作をしていたデヴィッド・リーン時代の再来 ― をエンジョイしたいのです。このリストを絞り込むのは至難の業でした。さあ、どうぞ!



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