アメリカの映画評論家デイヴィッド・エデルスタイン(David Edelstein)、『ラストタンゴ・イン・パリ』の強姦シーンに絡めたジョークをフェイスブックに投稿。それにより出演していたラジオ番組からの降板を言い渡される。


アメリカの映画評論家デイヴィッド・エデルスタイン(David Edelstein)はマリア・シュナイダーとマーロン・ブランドが映っている『ラストタンゴ・イン・パリ』からの画像写真に添えて、バターをネタにしたジョーク「Even grief is better with butter(深い悲しみさえもバターがあれば改善される)」をフェイスブックに投稿。SNSで騒ぎとなりました。

エデルスタイン氏が出演していたナショナル・パブリック・ラジオ(National Public Radio/NPR )のラジオ・トーク番組「フレッシュエア(Fresh Air)」は、エデルスタイン氏の番組出演を今後取り止めると発表しました。




indiewire.com  2018年11月27日付け記事
Film Critic David Edelstein Fired by NPR Over ‘Last Tango in Paris’ Rape Joke(Nov 27, 2018)

NPR’s “Fresh Air,” the iconic radio show hosted by Terry Gross, has announced it is cutting ties with film critic David Edelstein after the New York Magazine film critic made a joke while commenting on the death of esteemed filmmaker Bernardo Bertolucci. Edelstein posted to his Facebook page a photo of Marlon Brando and Maria Schneider from Bertolucci’s erotic drama “Last Tango in Paris” with the caption: “Even grief is better with butter.”

(自己流 訳)テリー・グロスがホストを務めるラジオ・トーク番組「フレッシュエア(Fresh Air)」は、同番組に出演していた「ニューヨーク・マガジン」誌の映画評論家デイヴィッド・エデルスタイン氏が映画監督ベルナルド・ベルトルッチ逝去についてジョークを投稿したことでエデルスタインとの関係を切ることにしたとコメントしました。デイヴィッド・エデルスタインは、バターをネタにしたジョーク「Even grief is better with butter(深い悲しみさえもバターがあれば改善される)」を添えて、マリア・シュナイダーとマーロン・ブランドが映っている『ラストタンゴ・イン・パリ』からの画像写真をフェイスブックに投稿しました。


Edelstein was referencing the infamous “Last Tango in Paris” scene in which butter is used as lubricant during a sex scene. Bertolucci acknowledged in December 2016 the scene was a surprise for the 19-year-old Schneider, who came forward to say she felt humiliated by the action.Many criticized Bertolucci’s actions on set as a form of rape, and Edelstein’s joke was slammed online for making light of a serious sexual assault.

(自己流 訳)エデルスタインは、セックスシーンでバターが潤滑剤として使われていたことにより悪名高くなった映画『ラストタンゴ・イン・パリ』でのシーンを参照しました。2016年12月に、ベルナルド・ベルトルッチ監督はそのシーンがマリア・シュナイダー(当時19歳)にとっては驚きであり(※事前に知らされていなかった)、その行為によってマリア・シュナイダーは屈辱を受けたと認めました。多くの人がベルナルド・ベルトルッチの行動を強姦の一形態だとして批判し、さらに今回のエデルスタインのジョークは深刻な性的暴行を軽視するものだとしてネット上で糾弾されました。




故ベルナルド・ベルトルッチ監督は、1972年の映画『ラストタンゴ・イン・パリ』へ出演したマリア・シュナイダー(当時19歳)にその映画の中での強姦シーンの撮影に関して充分な説明をしないまま撮影していたことを2016年に告白しました。

そのシーンの撮影は脚本にはなく、撮影当日の朝になってマリア・シュナイダーに伝えられ、しかも監督は「撮影にはバターを使う」ということしか伝えていませんでした。


マリア・シュナイダーは
『実際の性交はなかったものの、場面は脚本になかったため、撮影は「屈辱的」で、「マーロンとベルトルッチの両方に少し強姦されたような気分だった』
と2007年のインタビューで答えています。


【参照】BBCジャパン 2016年12月7日付け記事
映画 「ラスト・タンゴ・イン・パリ」の暴行場面めぐる非難に監督反論


--------------------------------------------------------------------------

better と butter でうまいこと言ったつもりだったんでしょうね。デイヴィッド・エデルスタインはニューヨーク映画批評家協会(New York Film Critics Circle)や全米映画批評家協会(National Society of Film Critics)の会員だそうです。2018年のニューヨーク映画批評家協会賞の投票&発表、もうすぐなのに。この人、投票に参加するのでしょうか? いまどきこういうギャグを単なる親爺ギャグだと思って平気でSNSへ投稿するような感度の鈍い映画批評家は淘汰されてしかるべきですよ。目立たないところへすっこんでてほしい。性的なジョークやその他ダーティ・ジョークで出演番組を降板させられてもおかしくない映画評論家、って日本にもいるよね。(なんでラジオとかテレビとかに出ていられるんだろう。)



タグ:その他

共通テーマ:映画

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。