今年の俳優4部門 ― 2010年度(第83回)アカデミー賞 ―

【主演男優賞】 (5人の平均年齢:42.2歳)

ハヴィエル・バルデム Javier Bardem (41歳/スペイン)
作品|Biutiful ビューティフル
英題|Biutiful



ジェフ・ブリッジス Jeff Bridges (61歳/アメリカ)
作品|トゥルー・グリット
英題|True Grit



ジェシー・アイゼンバーグ Jesse Eisenberg (27歳/アメリカ)
作品|ソーシャル・ネットワーク
英題|The Social Network



コリン・ファース Colin Firth (50歳/イギリス)
作品|英国王のスピーチ
英題|The King's Speech



ジェームズ・フランコ James Franco (32歳/アメリカ)
作品|127時間
英題|127 Hours


落選組
ロバート・デュヴァル Robert Duvall (80歳)
作品|Get Low(英題)

ライアン・ゴズリング Ryan Gosling (30歳)
作品|ブルーバレンタイン
英題|Blue Valentine


30代になったばかりのゴズリング、今回ノミネートされれば2度目の主演男優賞部門へのノミネートということになるはずでしたが、若くして主演男優賞へ2度目のノミネートということになるとそこは厳しい目でジャッジされる、ということでしょうか。今回は超ベテラン枠(超高齢者枠)は発動されず、20代から60代の各世代が欠けることなくきっちりノミネートされました。主演男優賞部門のノミニーが20代から60代までばらけるという結構珍しい結果です。

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【主演女優賞】 (5人の平均年齢:34.8歳)

アネット・ベニング Annette Bening (52歳/アメリカ)
作品|キッズ・オールライト
英題|The Kids Are All Right



ニコール・キッドマン Nicole Kidman (43歳/豪州)
作品|ラビット・ホール
英題|Rabbit Hole



ジェニファー・ローレンス Jennifer Lawrence (20歳/アメリカ)
作品|ウインターズ・ボーン
英題|Winter's Bone



ナタリー・ポートマン Natalie Portman (29歳/アメリカ [イスラエル生まれ]
作品|ブラック・スワン
英題|Black Swan



ミシェル・ウィリアムス Michelle Williams (30歳/アメリカ)
作品|ブルーバレンタイン
英題|Blue Valentine


落選
ヒラリー・スワンク Hilary Swank (35歳)
作品|ディア・ブラザー
英題|Conviction


主演女優賞のほうはメインとなる年齢20代後半~30代で、主演男優賞より10歳程度若くなるのですが、今回も同様の傾向が出ました。 若干若めですかね。

若い男優に厳しく若い女優には優しい結果がでるのは「アカデミー会員には中高年の男性が多いから」です。女性のアカデミー会員が増えてくれば今後は傾向も変化してくるかもしれませんが、それは数年単位では到底変らず、十数年単位もしくは数十年単位でしか変化しないでしょう。アカデミー会員が一時(いちどき)に大幅なメンバーチェンジをするということはなく、自然減にまかせ自然に減ったぶんを補充するかのような新規メンバーの追加という方式を採っているからです。ある程度の実績を認められた人物がアカデミー会員として招待されるわけですから、新規で招待された時点で新規招待者の年齢がそれなりに高くなっているのは当然。若くして招待される人もいますが少数だし、若くして招待された人もどんどんと高齢になります。男女の比率は徐々にでも変わることはあっても、意識的に若い人間をそうとう大量に補充しない限り中高年が多いという傾向は今後もおそらく変わりません。でも、若手をいっぺんに大量招待ということは起こらないでしょう。

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【助演男優賞】 (5人の平均年齢:45.6歳)

クリスチャン・ベール Christian Bale (36歳/イギリス)
作品|ザ・ファイター
英題|The Fighter



ジョン・ホークス John Hawkes (51歳/アメリカ)
作品|ウインターズ・ボーン
英題|Winter's Bone



ジェレミー・レナー Jeremy Renner (39歳/アメリカ)
作品|ザ・タウン
英題|The Town



マーク・ラファロ Mark Ruffalo (43歳/アメリカ)
作品|キッズ・オールライト
英題|The Kids Are All Right



ジェフリー・ラッシュ Geoffrey Rush (59歳/豪州)
作品|英国王のスピーチ
英題|The King's Speech


落選
アンドリュー・ガーフィールド Andrew Garfield (26歳)
作品|ソーシャル・ネットワーク
英題|The Social Network


映画オンリーというわけでなくTVドラマシリーズなどにも出演し地道にキャリアを積み上げてきた地味な俳優が、好役を得て突如日の目を見ることがあるのが助演部門。地味な役を演じている俳優の中にも巧い俳優がごまんといるということです。アメリカの演劇業界の層の厚さを感じる部門でもあります。また、助演男優賞にしろ助演女優賞にしろ、地味なキャリア・小さな役を演じ続けている俳優たちの励みになる部門ではないでしょうか。

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【助演女優賞】 (5人の平均年齢:41.4歳)

エイミー・アダムス Amy Adams (36歳/アメリカ [イタリア生まれ] )
作品|ザ・ファイター
英題|The Fighter



ヘレナ・ボナム=カーター Helena Bonham Carter (44歳/イギリス)
作品|英国王のスピーチ
英題|The King's Speech



メリッサ・レオ Melissa Leo (50歳/アメリカ)
作品|ザ・ファイター
英題|The Fighter



ヘイリー・ステインフィールド Hailee Steinfeld (14歳/アメリカ)
作品|トゥルー・グリット
英題|True Grit



ジャッキー・ウィーヴァー Jacki Weaver (63歳/豪州)
作品|アニマル・キングダム
英題|Animal Kingdom


落選
ミラ・クニス Mila Kunis (26歳)
作品|ブラック・スワン
英題|Black Swan


助演女優部門も20代はいませんが各世代が比較的まんべんなく分布しました。18歳以下の子役女優があっさりとノミネートされるという傾向は以前からありますが、そういう結果を見る度にちょっと複雑な気分になります。子役女優はノミネートされやすいけれど子役男優はそうでもない、ですしね。この部門は助演と言っても出番がほんの少ししか無いような役でノミネートされるケースもありますが、今年はまずまず“助演らしい”役を得た方々が入ったということでしょうか。


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今年は、オーストラリア出身者とイギリス出身者が多いですね。




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